■ゴミ屋敷についての考察

ゴミ屋敷についての考察


DSM-5から新しく加わった精神疾患がある。Hoarding disorder (HD)である。ホーディング障害・買いだめ障害・溜め込み障害・貯め込み障害、ふさわしい適切な日本語訳は何と表現すべきなのであろうか。

 

 今回は、この難解な疾患(?)がテーマである。




 このホーディング障害の極端な例が、ゴミ屋敷となった家であり、そのような家の住人は世界中に存在し、海外でも周囲は多大な迷惑を被っているようである(見た目が不潔で、異臭がたまらんのですが、ゴミ屋敷の住人はそんなことは全く感じていないようです。汗;)。そして、そのゴミ屋敷は、今では、ホーディング障害(Hoarding disorder)と呼ばれたり、ディオゲネス症候群(Diogenes syndrome)と呼ばれるようになった。その背景には、精神疾患として対処することで、何とかその状況を解消させ、周囲も安心して暮らせるようにしていこうという狙いがあるのかもしれない。


(心の病気にでもしないと、強制的にゴミの撤去はできませんからね。)

 

 今年、野党が「ごみ屋敷」対策法案という法案を提出したのだが、残念ながら廃案になるのではなかろうか。財産権の問題が絡み、どう見てもゴミとしか思えなくても、これはゴミであり財産とは見なされないとは誰もが言い切れないためである。強制的に撤去することになると、憲法などのいろんな法律に抵触してしまうため、法学者からは反対意見が出されるであろうし、法案が可決される可能性は低いように思える。しかも、ゴミを撤去しただけで、本当の解決になるのかも疑問である。近隣住民にとってはこうするしかないのだろうが(現時点では法の強制力をもって解決するのが一番現実的なものだと私にも思えるのだが)、ゴミを捨てることで本人にとっても真の解決になるのであろうか。このゴミ屋敷の問題は非常にやっかな問題であることには間違いないであろう。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1601O_W4A510C1PP8000/

http://thepage.jp/detail/20140529-00000016-wordleaf

http://bylines.news.yahoo.co.jp/morikawasuimei/20140519-00035483/



(下のサイトには日本でのゴミ屋敷の写真がたくさんある)
http://matome.naver.jp/odai/2138526876752768301
 

 しかし、こういった法案が成立しないと、結局、精神科に何とかしてくれと、行政から泣きつかれてしまっているのも現状である。もし、回復が困難な重度の精神疾患と診断し、成年後見制度を利用して、後見人や補佐人がつけさえすれば、財産の管理権は後見人や保佐人に渡るため、ゴミの撤去も可能にはなる(私も、認知症のケースで、成年後見制度が適応され、本人は施設に入所し、ゴミが撤去されたというケースは経験しています)。法律が全く整備されていない現段階では、この方法が一番確実なのかもしれないが、ゴミ屋敷の住民の全てが成年後見制度が適応されるべき精神疾患のケースでもないため、このゴミ屋敷の問題は、現在の法律の範囲では解決が難しい問題だと思える。



http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%90%E5%B9%B4%E5%BE%8C%E8%A6%8B%E5%88%B6%E5%BA%A6


  

 当院にも、ゴミだらけの家(部屋)の中で生活している患者さんが入院し、入院中に家の中を家族や行政の職員が綺麗に片づけるといったことがちょくちょくある(近所からのクレームがあればそうせざるを得ない)。一緒に立ち会ってもらい処分するのが原則なのだが、それができないような場合には、口頭で同意を得たり、本人が立ち会うことなくゴミは捨ててもいいという同意書にサインをしてもらったこともある(公共の福祉が優先される時は、憲法で保証されている権利が制限される時もあるということで、力づくでサインさせたりしていますが。汗;)



http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E5%85%B1%E3%81%AE%E7%A6%8F%E7%A5%89





 さらに、保健所の地域精神保健業務の支援に行っていると、時々、ゴミ屋敷の相談を受け、現場まで行ってほしいと依頼されることもある(保健所に支援に行っている多くの精神科医がこういった経験をしていることであろう)。しかも、家の中に入って、その住人と直接会って精神障害じゃないかどうかを判断してほしいと言うのである。どうやら近隣住民からのクレームが絶えないようだ。しかし、中がどれだけ不衛生な状況になっているかは分からないし、そんな場所には行きたくないと、どの精神科医も言っている。私もそのような場所には行きたくはないが、近隣住民からのクレームがあれば行政が様子を見に行かねばならない。保健所もいろんなことをしなければならないから大変である。しかし、何も現場に行かなくても、写真だけでも十分に判断できるし、後は本人を保健所にまで連れてきてくれ、ここで診察をするからと言いたくもなるのだが、同意もなく勝手に連れてきてもいいのだろうかということで、結局、精神科医と保健所のスタッフとで恐る恐るしぶしぶ様子を見に行くことになるのであった。しかし、ゴミ屋敷の住民は必ずしも精神疾患であるとは限らない。話をしたが普通の人にしか思えなかったということもある。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22930673

http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12201000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu-Kikakuka/0000026671.pdf






 ホーディング障害とゴミ屋敷。これは、何らかの精神疾患なのであろうか。精神疾患となり整理整頓をする能力を失くした結果なのであろうか。はたまた、人生に敗北し心に傷を負った人の生き様の1つなのであろうか。それとも、心が物欲に支配され、物にしか価値を見い出せなくなった、そんな哀れな自分の姿が見えなくなっている果ての結果なのであろうか。

   

 今から45年ほどの昔、私が小学生の低学年の時(3・4年生)、私の近所にもこのような家があった。家というよりも完全にテントである。テントの周りにはたくさんの物が置いてある。テントの色は黒だった。中に高齢の男性が犬と一緒に住んでいるらしく、土地はその人のものだが、塀は一切なく、そこへ行こうと思えば自由に行ける。しかし、気味が悪くてとても近づけない。そこだけ異次元のような場所となっていたのである。時々、異臭が伝わってくる。近所の大人達は、皆、非常に迷惑だと思っているようだった。

 

 テントの周囲は雑草が生い茂り、テントの入り口にだどりつける小道だけが雑草が生えていない。見るからに異様な雰囲気。化け物が住んでいるのかもしれない。しかし、子供達は興味津々だった。


 

 噂によれば、地震で家も家族も全てを失った人らしい。絶対に近づいたらダメよと親や近所の大人達は皆そう言って注意する。確かに、誰も近づこうとはしない。近所との付き合いは一切ない。近所の大人達は、そんなテントは存在しないかのように見て見ぬふりをしていた。

 

 しかし、そう言われると余計に近づきたくなるのが子供である。好奇心まんまんのクソガキ達は、ある日勇気を出してこっそりテントの中を見に行ったのであった。音がしない。犬もいない。誰もいないようだ。皆でそーっと近づき、テントを開けて中を覗いてみる。ガーン!!。なんだこれは。中はむちゃくちゃ。外よりももっとゴミだらけ。汚い布団が1枚敷いてある。布団の周りは足の踏み場もない。食べ残した鍋や食器とかが散乱している。すごく臭い。カビのような、動物のような、汚物のような、何とも言えない臭いである。臭くて息ができない。こんなところで生活ができるのだろうか。しかし、何か面白いものがないかと思い、クソガキ達は、鼻をつまみながらテントの中に入った。

 

 中に入ったのはいいものの、子供でも超不潔だと分かるため、何も触れない。すると、誰かが何かを見つけた。これ、写真じゃないか。写真立ての中に1枚の写真があった。その男性とかっての家族の写真。我々クソガキ達は、えっ、今と全然違うじゃないか。こんな普通の家がここにあったのか。こんな普通の人がここに住んでいたのか。

 

 そこに、その男性が帰ってきたのである。

 

 何してんだ。泥棒め、こら待て!!。

 

 ひえ~、まずい、逃げろ。

 

 誰かが服をつかまれたのだが、必死でふりほどきテントの外に一目散で走り出した。テントの中はさらにむちゃくちゃになった。

 

 その男性の姿を始めて見たのだったが、びっくりしてしまった。髪が女性のように長く、髭ぼうぼうで、ぼろぼろの汚いジャンパーとズボンを着ており、凄い形相で追いかけてくる。

 

 何すんじゃ、このクソガキ。石投げやがって。ぶっ殺してやる!!

 

 殺される~、助けてくれ。

 

 石を投げながら、皆で必死で逃げた記憶がある。今思えば、とても悪いことをしてしまったのだが、もう二度と近づくことはなかった。

 

 数年前に別の用事でその場所に行ったのだが、もう、そこにはそのテントはなかった。当然か。なぜか寂しく悲しい気持ちになってしまった。あの時、土足で家の中を踏みにじり、見られたくはないプライバシーを勝手に盗み見してしまったことをずっと謝りたかったのだが、そして、どんな人だったのか、もっとよく知りたかったのだが、それは叶わぬことになってしまった。

 

 しかし、こんなに狭い場所だったのかと思った。小さい時は、もっとすごく広い空間のように感じていたのだが。まさに、子供の私にとっては異次元の空間だったのである。

 

 今なら、そのテントはゴミ屋敷と呼ばれ、その人は、ホーディング障害や、ディオゲネス症候群などと診断されるのだろう。しかし、大人達は忌み嫌い避けてはいるが、本当は不幸な出来事(心的外傷体験)を経験した可哀想な人だったんだなと、子供ながらにそう思ったのであった。

 

 今思えば、そのテントの住人は現実から逃げ続けていたのだろうと思う。しかし、現実から逃げていたのは本人だけでなかったのである。近所の住民も逃げていたのである。見て見ぬふりをして、逆に、それが本人の現実逃避を続けさせ、近所への迷惑を増長させていたのであろう。誰かが救いの手を差し伸べていたら、もっと早く第二の人生を踏み出すことができていたのかもしれない。しかし、本人にも、近所の住民にも、誰にもどうしたらいいのかが分からなかったのである。


-------------------------------------------------------------
 

 まずは、OCDやその関連疾患(Hoarding disorderを含めた)の第一人者であるDavid Mataix-Cols博士のHDに関する簡単な解説から紹介する。

http://www.helpforhoarders.co.uk/what-is-hoarding/

 

 ほとんどの人間がそうであるように、財産を保管(saving)したり収集(collecting)することは、完全に正常なレベルから病的な範囲にまで及ぶ。ほとんどの子供達は何からのコレクションをしており、約30%の英国の大人達は自分はコレクターだと認めている。ホーデイングや強迫的なホーディング(Compulsive Hoarding=ゴミ屋敷のような状態)は、過度で問題となるような収集癖(collectionism)を有する者に対して使用される。






 ホーディング障害(買いだめ障害、溜め込み障害)の有病率は非常に多い。人口の約2~5%と推定される。英国だけでも潜在的に120万人以上もいるだろうと推定されている。そして、ホーディングは重度であり、機能障害が相当に認められ、患者や、患者の家族、社会にととって大きな苦痛となることが多い。

 

 注; アメリカにおける廃棄困難(Difficulty Discarding)を抱えているケースの有病率は20.6%だった。この障害は、DSMのI軸障害とII軸障害、精神保健サービスを受けていないことと強く関連していた。さらに、若者よりも高齢であることと、都市部よりも田舎に住んでいる人の方が関連していた。性別とは関係がなかった。年齢による廃棄困難の特徴も認められなかった。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3870463/




 (このように、アメリカでも多くの人が、5人に1人もの人間が物を捨てることができずに悩んでいるのである。世界中の人々が物を捨てることができずに悩んでいるのもかもしれない。)




 注; 他の調査では(南西ロンドン地域の1698名の成人)、19名がDSM-5のホーディング障害の診断基準を満たし、もっとも低く見積もった場合の有病率は1.5%と推定された。傾向としては、高齢者で配偶者がいないケースに多く認められた(67%)。このグループでは、身体的な健康状態が損なわれていたり(52.6%)、他の精神疾患が併存する可能性が高く(58%)、ホーディングから利益を受けているのだと主張する者が多かった(47.4%)。さらに、かっては精神保健サービスを受けていたことが多かったが、ここ1年は殆どこういったサービスを受けていなかった。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24158881




 注; さらに、一般人口の5%にホーディングの傾向が認められ、強迫的なホーディングの生涯有病率は14%であると非常に高く推測された疫学調査結果もある。下の論文では、強迫的なホーディングは2~5%の範囲に収まるのではなかろうかと推測している。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3181962/



 注; 強迫的に買い物をする障害も定義されており、強迫買物障害(買い物依存症 Compulsive buying disorder、CBD)と呼ばれている。有病率は5.8%と見積もられている。
http://en.wikipedia.org/wiki/Compulsive_buying_disorder




 (すなわち、仮に1%と少な目に見積もっても、100軒の家があったら、1軒はゴミ屋敷となる可能性があることになる。特に、単身で孤立して生活している高齢者はゴミ屋敷化する危険性が高くなるため、ゴミ屋敷になる前に積極的に行政が関わる必要があると言えよう。)


 注; なお、日本におけるゴミ屋敷(強迫性ホーディング)の調査でも、海外の調査結果と同様の傾向を認めたという報告がなされている(大阪市立大学での調査)。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20414175

http://www.cnsspectrums.com/aspx/articledetail.aspx?articleid=2598






 ホーディングは、強迫性障害(OCD)の症状ではないかとこれまでは考えられてきた。例えば、自分の「汚染された」所有物を廃棄すると他者を汚染させたり危害を加えてしまうという不合理な確信や、あるいは、何かを捨てることがある種類の大災害を結果的に引き起こしてしまうだろうといった迷信的な考えや恐れによって買いだめ(溜め込み)が行われる場合では、買いだめ(溜め込み)は強迫性障害の症状であることは明らかであろう。




 しかし、最近の研究では、ほとんどの場合で、ホーディングは、OCDや他の神経学的障害や精神医学的障害からは独立していることを示唆している(従来の疾患とは全く異なる新しいタイプの疾患である)。ホーディング障害の個人は、侵入的な思考やイメージ、強迫観念、何度も同じことを繰り返す行動(確認行為)といった精神疾患の分類・診断基準においてOCDと診断する上で必要とされるような症状を有さない。従って、ホーディング障害の患者の大部分は未診断のままとなっており、適切な治療が施されておらず放置されていることを意味する。




 注; ということは、DSM-5では、ホーディング障害はOCDの関連疾患の中で定義されたのだが、それは間違っているということなのであろうか。この点に関しては、DSM-5を支持するような意見もあるが、もし、独立した疾患であるのならば、OCDとは別の枠組みで定義すべきなのかもしれない。今後、研究が進めば、OCDとは全く別個の枠組みで再定義される可能性があろう。



 

 注; なお、HDと併存する精神疾患は、OCDよりもうつ病やうつ症状、不安障害、不注意タイプのADHDの方がはるかに多いことがこれまでの疫学調査では判明している。そして、HDは他の精神医学的状態の結果ではないことも示唆されている。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3188689

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2577614

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23213052

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11060936






 DSM-5では、Hoarding Disorder(HD、ホーディング障害、買いだめ障害、溜め込み障害)という病名が提案されたが、HDは、他の器質的な障害や精神障害が存在していなくても、そういった疾患からは独立して生じる障害である。世界保健機関(WHO)もこの疾患を承認する可能性があり、2015年に予定されているICD-11ではこの障害が含まれることであろう。




 HDの状態は次のようなものである。

 

 物を廃棄することが常に困難であり、あるいは、所有物を手放すことがことが常に困難であり(これらの所有物は他人にとっては価値がないことは全くどうでもよい)、廃棄することで苦痛が生じ、これらのアイテムを保持していたいという強い衝動を伴っており、そして、自宅や職場の活動エリアは所有物がたくさん蓄積された状態となり、そこで活動することがもはや不可能な程度になっている。例えば、ベッドムールで寝たり、台所で調理することができなくなっている。さらに、HDの症状には、利用可能なスペースが存在しないにも係らず、過度に収集したり、買い物をしたり、あるいは、必要に応じて窃盗をすることが伴う。

  

 注; ホーディング障害は 4つの重要な要素によって特徴付けられる。
(1) 破棄困難(difficulty discarding)、
(2) 過剰な拾得(excessive acquiring)、
(3) クラッター・散らかし(clutter)、
(4) ホーディングによる心理的苦痛や機能障害(distress and impairment due to hoarding)である。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20545491




 注; 下の論文では、上の4つの要素の中でも、過剰な拾得(excessive acquisition)がホーディング障害の本質を最も表している要素であろうと述べられている。

 

 本研究では、ホーディング障害における拾得について調査した。臨床的に有意なホーディング障害の基準を満たした被験者の中で、61%が強迫ホーディングの診断基準を満たし、約85%に過剰な拾得が認められた。家族からの情報によれば、95%が過剰な拾得を有することが示された。過剰な拾得するケースでは、より重度のホーデイングとなる傾向を有し、早期からの発症であり、長期間の精神科的な障害を有する傾向があった。そして、強迫性障害、うつ病、不安の症状を有する傾向があった。

 

 過剰な拾得には2つの形があるが(物を買う行為と無料の物を取得する行為)、この2つの形は独立しており、双方ともにホーデイング障害の重症度やホーデイングと関連する症状(散らかし、廃棄することの困難さ、苦痛、干渉、優柔不断、など)の予測因子となり得ることが分かった。さらに、物を買うことと無料の物を取得することの双方の拾得をしているホールダーでは、1つだけの方法の拾得をしているケースよりもホーディングの症状は重度である傾向があった。

 

 一方、強迫的な買い物と無料の物の過剰な拾得の間にはかなりの重複が見られるものの、今回の知見からは、無料の物を強迫的に拾得する行為(ゴミ拾い、ゴミ漁り、ゴミ集め)は強迫的に買う行為からは独立した別個の行為であり、ホーディングの重症度と優柔不断さを、強く予測する因子となることが示唆された。なお、無料の物を過剰に拾得することは、性別による傾向はなかったが、所得と相関しており(低所得のホールダーは、より無料な物を拾得する)、経済的な要素も拾得やホーディングの重症度に影響し得ることが示唆された。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2735347/




 注; こういった行為はウェストピッカーとも呼ばれ、貧困や格差などの社会問題としても議論され始めている。いずれにせよ、ゴミにまつわる問題は人類文明の陰の部分の象徴なのである。
http://en.wikipedia.org/wiki/Waste_picker



(私が思うに、拾うという行為は、買うという行為とは異なり、より動物的で本能的な行為に思える。物を買って集めて溜め込むことよりも、外で何でも拾ってくるという無料で物を拾得する行為、すなわち、ゴミ拾いの行為の方がホーディング障害の本質を表しているのだと思える。)




 注; 一方、買うにせよ拾ってくるにせよ、この過剰に何でも拾得するという行為は、強迫性障害(OCD)における一種の強迫行為であると思えなくもない。この強迫性という観点からは、HDでも強迫性(compulsivity)が増加しているような認知プロファイルを有していることが判明し、HDは強迫性スペクトルの特徴を有する疾患であり、DSM-5がホーディング障害をOCDの関連疾患として定義したことを支持すべきであるという論文もある。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3988927/

 

 注; さらに、ホーデイングは病的賭博や放火癖などに共通した衝動性の制御障害としての行為である可能性もある。プロセス依存の一種なのかもしれないと下の論文では解説されている。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3181962/




(DSM-5を支持する支持しないは別としても、ホーディング障害では強迫性や衝動性も増しているようであり、ゴミ屋敷の住人は、とにかく、ゴミを拾ってきたくて仕方がないのであろう。)





ホーダー 捨てられない・片づけられない病
日経ナショナルジオグラフィック社
ランディ・O・フロスト

ユーザレビュー:

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ホーダー 捨てられない・片づけられない病 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

"■ゴミ屋敷についての考察" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント